
中学受験。
地方に住んでいたときは選択肢も少なかったので、特に意識したことはありませんが都心の近くに住むと中高一貫校の多いことに驚きます。
大学に行くことが普通になってきている今、高校受験のために中学3年生の半年を費やすのはもったいないですよね。
情報が何もない状態。
塾に通うにも有名なところが良いのか、小さい塾が良いのか、家庭教師がいいのか。
みんな疑問に思っている基本的な悩みを分かりやすくまとめてみたので、参考にしてみてください。
中学受験|大手塾のメリット
- 1学年100人以上
- 複数の拠点(〇〇校など)が存在する
大手塾のメリット|情報量① 受験までの流れが安心
大手塾のメリットは、受験の情報が桁違いに多いことです。
毎年たくさんの生徒を受験させている実績があるので、当然のことですね。
大手塾に通わせていれば、そのまま受験までの流れが決まっているで受験経験のないご家庭にとっては安心です。
また実績が多いので、どのくらいの偏差値ならどこの学校に合格できるという確率も小規模な塾と比べて正確です。
大手塾のメリット|情報量② 受験会場の雰囲気
毎年大勢の生徒が通う大手塾。
各学校の受験会場の雰囲気など、小規模塾に比べて比較にならない安心感があります。
また受験した生徒が多いということは、実際に学校に通っている生徒も多いということ。
有名学校だからといって、みんなに合うわけではないですよね。
合格したら終わりではなく、始まり。
少しでも充実した学校生活を送って欲しいと願うのが親ですね。
リアルな学校生活や雰囲気の情報も受験の参考にできるのはとても強みです。
大手塾のメリット|ライバルが多い
大手塾は通っている子も多いので、同じ学校を受験する子も多くなります。
子供ならではの疑問「なぜ、勉強するのか?」。
将来のため、いろんな選択肢が増えるなど大人になってからだともっと学んでおけばよかったと思うものですが、小学生くらいで学ぶ意義を意識するのは難しいですよね。
大手塾はライバルも多くなり、競い合えるので、純粋に上のクラスになることや順位が上がることをモチベーションにすることができます。
スポーツでいう大会のようなイメージですね。
勉強もスポーツもどんなに好きでもコツコツやれる人は多くありません。
モチベーションを上げる
大手塾はひとつの校舎の人数も多いので、クラスの入れ替えなどで切磋琢磨する雰囲気が生まれやすいです。授業は、すべての校舎で同じカリキュラムに沿って進められます。同じ条件で競い合える環境は、独学や小規模の個人塾では得にくいメリットといえます。
中学受験|大手塾のデメリット
大手塾のデメリット|できる生徒がもっとできるための仕組み
大手塾の場合、個別に対応することが難しい問題があります。
成績順でクラス分けされるのはもはや当たり前の世界。
上位クラスの生徒は周りと競い合いながら、どんどん吸収していきますが下位クラスの生徒はどうでしょう。
そもそも理解しないうちに授業が次の分野に進むのですから、よほど家庭学習で補わないとずっと下位クラスのままです。
下位クラスの生徒のモチベーションを保つのは難しいですよね。
そもそも高い塾代をかけて、さらに家庭でもフォローしなくてはならいという親のストレスも考えただけで大変です。
大手塾のデメリット|人が多すぎて質問ができない
解けなかった問題があるのは当たり前。
では授業内で考えても分からなかった場合の行動は1つ。
先生に質問することですよね。
ここで大手塾のデメリットになるのが、多すぎる生徒数です。
先生の時間も無限ではありません。
必ず質問できない生徒は出てしまい、分からないまま帰宅して宿題に取り掛かることになります。
フォローするのは親ですね。
そしてケンカになるというところまで共感される方は多いのではないでしょうか。
大手塾のデメリット|先生が全員の子供を把握することは難しい
大手塾にはたくさんの生徒が通っています。
1学年で300人以上の生徒を抱える塾もあるくらいです。
全校生徒が300人の学校が多い世の中で、1学年に300人の生徒がいたら全ての生徒の特徴を把握することは困難。
名前を覚えることも難しいでしょう。
上位クラスの目立つ生徒は、塾にとっても宣伝となるとてもありがたい存在。
では中位クラス、下位クラスの生徒はどうでしょうか。
中には宿題どころか、塾に来てもやる気を感じない生徒もいるでしょう。
正直なところ、下位クラスの生徒が退塾して席が空いても、また誰かが入ってくるのです。
実績がある大手塾。
小規模な塾とは違い、退塾した生徒が出ても悪い評判は逆に「レベルの高い証拠」として広まるだけ。
勝気な性格の子は伸びて、内気な性格の子は損してしまう仕組みではないでしょうか。
中学受験|小規模塾のメリット
- ◯◯校という多拠点ではなく、1拠点で経営
小規模塾のメリット|先生と密な関係を築くことができる
小規模塾のメリットはなんといっても、小さいゆえに先生との距離が近いことでしょう。
大規模塾とは違い名前も覚えてもらえないようなことはありません。
生徒の苦手な分野、得意な分野、特徴も良く把握してもらえるのは何よりもメリットですね。
小規模塾のメリット|能力差で細かな順位、クラス分けはない
ずっと競い合っている大手塾のシステムに比べ、クラス分けの少ない小規模塾。
目に見えて実力差が分かってしまうと精神的に疲れてしまう生徒も保護者も多いですよね。
たくさんの小学校から生徒は集まりますが、知り合いも必ずいます。
塾での評価は、絶対評価!
厳しい中で鍛えられることが励みになる子ばかりではありません。
自分と向き合える環境を作るなら、小規模塾が絶対おすすめです。
中学受験|小規模塾のデメリット
小規模塾のデメリット|競争相手が少ない
小規模塾のデメリットは競争相手が少ないことでしょう。
高校時代に全統模試を経験した方はかなり多いですよね。
自分の点数、希望校の判定などは気にするものの、全国の人と競っているというイメージは濃くなかったのではないでしょうか。
生徒が少ない分、ライバルも少ない小規模塾。
受験のイメージを持つのも、大規模塾と比べて遅くなるのは必然ですね。
小規模塾のデメリット|受験に適した問題かどうか不安
小規模塾に限らず、中学受験に対応した塾ではテキストをオリジナルで考案しています。
しかし小規模塾のテキストが細かな希望校の対策に適してはいません。
大規模塾に比べ情報が少ないこと、クラス分けが少ないことで、受験対策がピンポイントではないのはデメリットです。
中学受験|個別塾のメリット
- マンツーマンで授業する塾
個別塾のメリット|先生が生徒の実力をしっかり把握できる
個別塾のメリットはなんといってもそのシステム。
1対1の個別指導なので、担当した先生が生徒の実力をしっかり把握することができます。
クラス単位の授業スタイルでは、どうしても質問できない生徒も個別塾ならば問題ありません。
解けない問題を先生の方が把握してくれるからです。
個人別にカリキュラムを設定してくれるので、生徒の力を最大限引き出すことが可能です。
個別塾のメリット|周りの生徒が気にならない環境
ほとんどの個別塾が個室制となります。
クラス単位の授業スタイルでは周囲の雰囲気が気になっていた生徒も、個別指導では自分のペースが守られるので安心感があります。
また家庭教師とも違い、自宅学習ではないので周囲の環境も集中しやすい上に個別で学べるという点はとても魅力的ですね。
中学受験|個別塾のデメリット
個別塾のデメリット|受験範囲の内容まで到達しない場合もある
個別塾のデメリットは、個人指導を徹底してくれる代わりに、進みが遅いと受験範囲のカリキュラムまで進まない可能性があることです。
個別塾の先生ももちろん努力をしてくれます。
しかし生徒が分からないまま進むことは優先しません。
じっくりと生徒に向き合ってくれる代わりに、生徒側の努力も学習スピードに大きく影響してしまいます。
個別塾のデメリット|ライバルたちの様子が分からない
同じ塾に通っていてもそれぞれ個別のカリキュラムで学習する個別塾。
受験のライバルとなる他の同級生の様子が把握できないのはデメリットです。
自分が周りに比べできているのか、それともできないのか。
クラス単位の授業の中では知ることのできるライバルたちの様子が分からないので模試の結果で把握するしかありません。
個別塾のデメリット|費用が高い
個別塾は手厚い指導のため、費用がクラス単位の塾に比べ若干高めの設定となっています。
クラス単位の塾に比べ、分からないまま授業だけが進んでしまうようなことはないので安心ですが、費用面を考えると家庭でサポートして費用の安いクラス単位の塾に通う方法も考慮して選びましょう。
中学受験|家庭教師のメリット
家庭教師のメリット|自宅に来てくれる
家庭教師のメリットはなんといっても、忙しくて塾に通えない場合でも自宅に来てくれるという点でしょう。
塾に通うのも家の隣に行くわけではないので、移動時間があります。
また時間帯も設定されているため、他の習い事などと重なってしまうと通うことができません。
学習をしてから夕食、お風呂、就寝とスムーズな生活リズムが作れるのもメリットですね。
家庭教師のメリット|苦手な部分を教えてもらえる
集団の塾ではカリキュラムが設置されているので、生徒の得意不得意関わらず授業が行われます。
実は算数は得意だから、国語の学習時間を増やしたいなど細かな要望を叶えるのは家庭教師です。
家庭教師のメリット|志望校出身の先生に教わることもできる
個別塾よりももっと先生との距離が近くなる家庭教師。
プロフィールに出身校が記載されているので、自分が目指す学校出身の先生を選択できる可能性が高いです。
学校の話も実体験から聞くことができて、励みになります。
家庭教師のメリット|保護者が学習の進度を把握しやすい
お金を出している分、しっかり見てくれると信じている保護者の皆さん。
しかし実際大手塾、小規模塾ではクラス単位の授業では、集中していない生徒にそこまで親身になってフォローできません。
個別塾ではクラス単位の塾に比べ生徒の習熟度を把握してくれますが、それでも学習の雰囲気まで確認することは不可能です。
家庭教師は実際、自宅で学習できるので様子を把握することが容易ですね。
家庭教師のメリット|カリキュラムをオーダーメイドできる
家庭教師には決まったカリキュラムは存在しないので、それぞれ生徒に合わせた授業ができます。
国語が苦手なら、国語に時間を使えますし、理科が苦手なら理科に多くの時間を使うことができるのはメリットですね。
また逆に得意な科目、単元に無駄に時間を取ることもなく、効率的に学習ができます。
塾では、このテキスト、このレベルをやりましょうと決まっていることがほとんどですが、自分のペースで学習できることが家庭教師の最大のメリットです。
中学受験|家庭教師のデメリット
家庭教師のデメリット|費用が高い
送迎不要。
時間も都合がつく。
マンツーマン指導。
これだけの待遇なので、費用ももちろん高くなります。
やはり費用が高いということはサービスも良いということですね。
家庭教師のデメリット|受験に向けてのライバルを意識しにくい
個人学習となる家庭教師。
苦手分野の徹底的な克服には最適な家庭教師ですが、受験する場合にライバルとなる競争相手がイメージ’しにくいのはデメリットです。
受験本番のイメージを作るためにも、模試は積極的に受ける必要があります。
家庭教師のデメリット|自宅学習になることの環境問題
家庭教師は送迎不要。
自宅まで先生が来てくれるので、生活リズムを整えるにはとても良いのですが、学習する場所がいつも気を緩める自宅。
リビングの場合や、個別の部屋など場所は希望ですが、変わり映えしない環境でどうしても気持ちの切り替えが難しくなります。
また生活音、生活臭など徹底的に排除することは難しく、気が散ることもあるかもしれませんね。
まとめ
大手塾、小規模塾、個別塾、家庭教師とメリット、デメリットをまとめてみましたがいかがでしょうか。
実は大手塾についていくために家庭教師をお願いしたり、苦手教科は別の塾を補ったりと複数の塾通いをすることも少なくありません。
でもさすがに費用の面でも辛いものがありますよ。
なるべく費用対効果が’大きくなる学習選びをしていきたいですね。