5歳で退会した子供の親だから分かる!公文式のメリット、デメリット

息子は2歳から公文式の教室に通い、5歳で退会しました。

しかし、公文式学習が悪いわけではありません。数年通ってみてとても考えられた教材だと感じました。

中学受験を目指す幼児を持つ親の視点から公文式学習の魅力と無駄、メリット、デメリットを比較してまとめます。

公文式を退会して良かったことと後悔してることをまとめます。

 

公文式を退会して良かったこと

 

時間に余裕ができた

 

週に2回幼稚園から帰宅して夕食の準備をする間ずっと公文式の教室で息子は学習して、私は待っていたので何もできませんでした。

退会したことで週に2回自由に使える時間が生まれました。現在の幼稚園帰宅後の流れです。

14時半に帰宅

大好きなYouTubeを見ながらおやつを食べる

15時から家庭学習開始

内容

Z会

こどもちゃれんじ

算数のドリル

英語のドリル

頭脳系ドリル2冊(子供の倫理脳ドリル、天才パズル、めいろ等その都度やり終えたら本屋で購入)

ピアノの練習

終わるのは16時半頃が多いです。

最近はお友達の家に遊びに行く約束もするので帰宅が17時になる日もありますが、私が夕食準備をしている間に毎日のルーチン業務のように家庭学習をするので18時半には夕食が食べられます。

公文式の教室に通っていたときは学習は公文式意外できませんでした。ピアノの練習は帰宅してからやっていたので疲れて上手に練習できずピアノの件でも怒ることもありました。

今は全く怒らないわけではありませんが家庭学習のルーチン化ができました。

理解している内容を繰り返すストレス

誤解して欲しくないので最初に書きます。

決して公文式の繰り返し学習が悪いわけではありません。

繰り返して定着させる学習は間違っていません。現に息子の算数を家庭学習に変えてからも筆算を学ぶ前にどれほどくり上がり、くり下がりのあるたし算、ひき算を解かせたか分かりません。

定着して筆算に進んでからとてもスムーズです。小学校の教科書ごとにくり上がり、くり下がりを明記して筆算を解かせるやり方が主流で学校の先生によっては明記しないで暗算で筆算を計算してはいけないという指導があるかもしれませんが今のところは暗算で計算させています。

英語も書店で購入するドリルやワークや通信教育に含まれる教材は学習するところが例題の後に数問しかありません。

すでに中学生などで学校で学んだ後の復習に使う教材なら良いのですが家庭学習で英語を学ぼうとすると数問の練習問題では覚えることができません。覚えてないものはすぐに忘れて学習が効率良く進みません。

私がストレスに感じていたのは国語の復習の多さです。読めて書けているので次々に進んでもらえないと、教材が進級するためのテストを合格することができないのです。最初に学んだことがテストをする頃にはどのような問い掛けなのか分からなくなってしまいます。

学年相当を学習している小学生ならテストの質問の意味を理解するのは容易です。しかし幼児には質問の問い掛けが何を意味しているのか何を答えたら良いのか頭の中で線と線が結びつくのは難しいことです。数ヶ月前に学んだことなどほぼ覚えていません。

覚えていないからまた戻って何度も繰り返して学習して、少し進んでまた何度も繰り返して、そうして教材の最後の方でまた繰り返して学習していると最初のことを忘れます。短い期間で学ばせて欲しいのです。

公文式経験者の方で後から入会してきた子にすぐ追いつかれることはありませんか?

理解が遅くて進まない、宿題をしないから進まないのは普通のことです。

でも、理解しているのに復習を重ねて進めないのは納得がいきませんでした。

家庭学習にしてからは学習量は減りましたが自分でしっかり見て学習することができるので子供に学ばせている内容に疑問を持つことがなくなりました。

教育費が節約できた

公文式の会費は決して安くありません。しかし、誤解して欲しくないのは高いわけではないのです。

教材の内容は本当に良くできていて考えられています。

問題は求める学習量と実際の学習量の違いです。

今、公文式教室が楽しくて仕方がない子、または親、楽しくはないけれど思った結果が出ている子、または親は公文式の会費を安くはないけどそれが理由でやめようとは思っていませんよね?

今、会費に不満を持っている人は学習内容と会費に何かしら納得いかないことがあるはずです。

私は公文式の英語は7000円でも受講したいです。しかし、どこかの公文式の教室に入会しなくてはならず教室を選べていないため何とか家庭学習で頑張っています。しかし、学力が付いているかと言われるとまだまだ学習方法を探っているところです。

ただ7000円あれば幼児通信教育なら3社近く受講することができます。学習量は減ってしまいますがその分、今求められる『想像力』を育む問題が受講できたり小学生からは『プログラミング』も学ぶことができます。

7000円というお金はとても可能性の高いお金だと考えています。

 

公文式を退会して後悔してること

では公文式を退会して後悔したことはないかと聞かれたらあります。

公文式の英語の教材を学習できないこと

何度も書いていますが、公文式の英語教材を超えるものをまだ見つけることができていません。スモールステップで学習でき、統一性があり、リスニングとライティング、スピーキングまで1つの教材で学習できる公文式の英語教材はとても良いものでした。内容も幼児でも理解できるストーリー構成です。

公文式で英語教材を学習している時も過度な復習がなかったわけではありません。どれだけスムーズに読めるようにならないと進めないんだろうと感じたこともありました。

しかし不満を思っても通っても良いかなと思わせるものがあります。

公文式の教室で30分程度でしっかり学習してきていたら公文式を退会はしなかったでしょう。

 

なぜ退会したのか

退会することになった原因は通っていた教室との意見の相違でした。

前の方でも書いていますが、教室での学習時間が2時間を越える日もあり、また学習内容も宿題の直しが3枚程度という日もありました。

退会することになった経緯を詳しく書いていきます。

どの教科を学習していたのか

2歳の入会当時は国語を学習して、半年後に算数、1年後に英語も追加しました。

しかし学習時間が伸び、学習枚数が減る中で5歳の時は英語1教科の学習となりました。

 

教室の開く時間

幼稚園に通う息子は2時にお迎えでその後に公文式の教室に通っていました。

しかし、私の選んだ公文式の教室は3時から開く教室でした。立地条件にもよりますが、私の場合は一度帰宅してからまた教室に行くには不便だったので幼稚園にはお迎えのギリギリの時間の2時半に迎えに行き、そのままゆっくりと3時を目指し公文式の教室へ向かうという方法で通いました。

 

眠くなる時間と重なる

幼稚園に通うようになるとたくさん遊んでくるため2時半から3時の少しの時間で寝てしまうこともありました。

車で送迎していたため少しだけ車で寝させてから公文式の教室へ向かうこともありました。

2時から教室を開いてくれたら良いのになと正直思っていました。

また、息子が少し寝てすっきり起きて頑張れる子かというとそうでもなくお昼寝をしたら2時間ほど寝てしまうタイプでした。

しかし、2時間後は5時過ぎです。後にも書きますが学習時間が2時間以上になる時もあり幼児の生活リズムには悪影響になると思い3時台の学習を目指しました。

少しだけ寝せて無理に起こしてから飲み物などで目を覚まさせるという方法を何個か考え実施しながら通わせました。

 

学習時間が伸び、学習枚数が減る

なんとか教室に入って行っても2時間近く終わるのを待つことがありました。毎回2時間の学習なら一度帰宅して指定の時間に迎えに行けるのですが、たまに30分で帰宅する時もありずっと待たなくてはなりませんでした。

親として通わせたい習い事を選択したので頑張らなくてならないと思いつつ、ずっと2時間車で待つのは忍耐力が必要です。

いつも学習が終了してからすぐ車の中で学習してきたプリントを確認するようにしていたのですが、どんどん規定枚数の5枚学習から減っていき、宿題の直しが2枚だけの時もありました。

待っている間の疲れもあり心がもやっとしました。さすがに宿題の直しが数枚の時はなぜそうなったのか帰宅してから教室の先生にメールをしました。

返ってくる返信内容は眠くて学習ができない、他の教科が全然できていない、宿題の完成度が低いというような内容でした。

宿題はどのくらいしていたのか

毎日5枚の宿題を3教科貰っていました。1日15分から30分の学習のはずが自宅でも1時間ほどかかるようになりました。

公文式経験者の方なら分かると思いますが、公文式は家庭学習です。宿題はほぼ毎日出ます。もちろん学習習慣を付けたいと願い入会したので宿題を頑張ること、子供に頑張らせることは大切で必要なことだと考えていました。

宿題を希望しないご家庭の場合は公文式は向いていないと思います。

教室だけではあまり学習が進まない教材設計になっています。会費も1教科2020年1月現在7000円+税と決して安くはありません。教室で10枚、5枚としっかり学習しても週に2回の教室日だけの学習では公文式の良さを実感することが難しくなります。

しかし、公文式は時間を計って学習する決まりなのですが、あまりに時間がかかるようになって時間を誤魔化すようになりました。

その理由は公文式の繰り返し学習にあります。

 

点数と完成時間と繰り返し学習

公文式は1教材200枚構成ですが200枚学習すれば次の教材に進めるわけではありません。

点数が悪ければ理解していないので繰り返し同じプリントを学習することになります。しかし、理解していないから復習をして理解するまで学習するのはとても良いことだと考えています。

しかし時間がかかっても繰り返し同じプリントが渡されます。幼児期は運筆力もついていないので書くスピードも遅いです。設定されている時間にはどうしても到達するのが難しいことが多いです。

理解している内容を繰り返し学習するのはとても疲れることです。モチベーションを保つのも大変です。

褒めてあげて下さいと言われましたが、親も期待する気持ちがありなぜ進まないのかという焦りと疲れで褒めるより急かして怒ってしまうことが多くなります。

時間を意識することに疲れた私は自宅での学習時間を誤魔化してしまいました。

学習内容が分かっていないなら理解もできるのですが、理解できているが気持ちが乗らないというような理由で時間がかかってしまっているのは明らかです。

もう時間は誤魔化すしかないと考え、『15分で学習してね』と言われたら15分前後の時間を書くようにしていました。

公文式教室はフランチャイズなので全ての教室が時間に厳しいわけではありませんが、時間に厳しい教室に通ったならば時間を意識して学習に取り組まないと同じ学習が繰り返され子供のやる気は保てなくなり家庭学習の宿題の親子げんかに繋がります。

 

学習教科を減らす

子供に期待するがあまり自分の子供の実力を見誤り公文式の3教科の学習は多過ぎたと反省しました。

最初に減らしたのは算数です。正直、ひらがなを読めるようになっていたので国語を減らしたかったのですが子供が嫌になるのは算数でした。

算数を減らすことで公文式の家庭学習も上手くいくと考え国語と英語の2教科にしました。

しかし、教室の先生から算数を減らすことは良くないと言われました。

国語は3枚程度でも良いから続けて算数は頑張るべきとアドバイスを頂いたのですが国語1日3枚で7000円と思うと高過ぎると判断し断りました。

結果、算数と英語の学習となりました。

算数:2A教材 1日5枚

英語:D教材 1日5枚

公文式では算数はA教材というたし算は1日10枚と聞いていたのですが5枚でも十分時間がかかっていました。

 

お昼寝して教室へ行き、眠くて学習できませんでしたと帰される

親子揃って精神力で頑張ってきましたが、教室に行くと眠くて学習できませんでしたという連絡が頻繁に来るようになりました。

車で待つ私のところに子供が1人で『寝てきてと言われた』と悲しい顔をして戻ってくるようになりました。

寝てきてと言われても簡単に寝れるわけではなくコンビニでジュースを買い、少しだけ眠気を覚ましてから教室に送って行きました。

子供1人では上手く伝えられないので私も教室に入り、眠れないのでなんとか学習させてもらえませんかとお願いに行きました。

この頃から教室に疑問を持つようになり、1度しっかりお昼寝をさせて17時過ぎに教室へ行くことにしました。

その日、18時過ぎに戻ってきた息子のカバンを確認し

『眠くて眠くて学習できません。お昼寝させてから来てくれませんか?』

という先生からのメモを見て英語1教科にしようと決めました。私も息子も出来ることはやったのでせっかく頑張ってきた国語にも算数にも未練はありませんでした。

英語だけは続けようと思ったのは公文式の英語がとても良く構成されたプリントだったからです。これなら7000円という料金設定でも他に変わりを見つけられないので納得していました。

英語1教科で2時間

たくさん教室で学習できるなんて良いことだと思う人もいるかもしれません。

しかしそれは学習内容と学習時間が合っていればの話です。

英語1教科にした最初の頃は学習時間も気にならなかったのですが、1、2ヶ月ほどするとまた教室で2時間近く学習してくるようになりました。内容は宿題で15分以内ですると言われているものと同じプリントです。

2時間でもしっかりやるべきノルマをこなして帰ってくるときはまだ良いのですが、そのうち眠くて宿題の直しだけだったり、教室で出来ないからと教室で学習したプリントの終わらなかったところを自宅に持ち帰ることもありました。

教室で学習できないなら家で同じようなプリントの繰り返しだけになり、とてもスムーズな同じ音読を確認する学習になってしまいます。この学習法に意味はあるのかと疑問を持ち始めました。

眠いなら休んでから来て

ある日息子が公文式の教室に行ってからすぐ戻ってきて、先生から『眠いなら休んでから来て』と言われたと私のところに戻ってきました。

そのままもう1度息子と一緒に公文式の教室に戻り、先生に『向いていないんでしょうか?』と尋ねました。

公文式は向いていない子はいないという返事をもらいました。教室には幼児も低学年の子も頑張って学習していました。

全員が公文式で苦労をするわけではないのです。眠くて学習ができないわけではないのです。しかし、全員が理想通りの公文式の学習ができるわけではありません。

この日帰宅してから退会しますと先生に連絡しました。

 

3年以上通った公文式教室を退会して

3年も頑張ってきたのに無駄にしたくないと考えなかったわけではありません。時間、労力、お金どれを考えてももったいなくて退会をする決断をずっとできずにいました。

公文式はとても良い教材です。しかし万人に合う学習方法は存在しません。

公文式教室の先生との相性もあります。先生が悪いとか子供が悪いとかではなく合わないこともあります。

今、公文式を続けるべきか退会するべきか悩んでいる方はどちらを選択しても間違いではありません。安心して下さい。

しかし悩んでいる今、1日、1ヶ月、1年という時間はとても大切な時間です。

息子の場合ですが公文式を退会して半年後の学習状況をお伝えします。

公文式を退会後、自宅でできる通信教育から

・Z会

・こどもちゃれんじ

2つの通信教育を受講しています。

その他のフォローとして書店でドリル、ワークを購入しています。

現在は幼稚園年長さんで以下のような学習状況です。

  • 国語力:ひらがな、カタカナの読み書きほぼ完璧、小学1年生の漢字3割程度自主的に学習、小学生低学年程度のスムー ズな本の音読
  • 算数力:くり上がり、くり下がりのあるたし算とひき算、九九、時計の読み5割、簡単な図形
  • 英語力:アルファベット5割、100語程度の単語、3語文程度の英文の読み、書き

Z会やこどもちゃれんじは想像などの項目もあるのでこの限りではありません。

公文式では高進度学習者という表彰項目があり、同じ年長さんでも中学生レベルの学習をしている子もいます。高進度学習者と比較すると全く学力が及びませんが私は家庭学習に切り替えたことを満足しています。

そのまま公文式教室で学習していたら得ることのできなかった学力を得ることができました。

習い事を始めて辛くなったからやめるというのは日本人の美徳に反するようではありますが、良いんです。

続けている子を見ると自分の子供が出来ていない子のように感じて嫌だと思いますが、良いんです。

優秀な子供を見ると自分が不出来な親と感じると思いますが、良いんです。

自分の子供に合うものを一生懸命模索していきましょう。